監獄に行こう
こんにちは!アメリカ滞在中のハリボーです。
読者様が善良な市民であれば、刑務所に行く機会はあまり無いかと思います。
一方でアメリカにはお金を払ってでも行きたい刑務所というものが存在します。
サンフランシスコ湾内にある孤島、アルカトラズ島です。
脱出不可能と言われた監獄島は、いくつかの映画にも登場します。
「ザ・ロック」や「アルカトラズからの脱出」など。
1963年まで連邦刑務所として使用された後、現在は観光用に保存されています。
そんな由緒ある大監獄に探検に行ってみます。
アルカトラズ島へ
アルカトラズ島に行くためには桟橋から出るクルーズ船に乗る必要があります。
船は公式サイト「Alcatraz Tickets」から予約可能です。
2024年9月時点で大人一人53ドルでした。
船の発着場
サンフランシスコの北西にあるピア33からアルカトラズ島行きの船が出ます。
ミュニメトロで移動する場合は「The Embarcadero & Bay St」駅の目の前です。
乗船方法
乗り場には行列ができているので、予約時間より少し前に並んで係員にQRチケットを見せます。
時刻表には30分毎と書いてありましたが、この日は混雑していたためかダイヤを無視して次から次へと船が来ていました。
なお、帰りの船は時間指定されていないので、好きなタイミングで島から帰れます。
目的地はすぐ近くですが、ちょっとしたクルーズ気分を味わえます。
サンフランシスコのビル群を眺めながら約15分の道のりです。
アルカトラズ島の冒険
島に到着して船を降りると、スタッフの方から島の回り方について簡単な説明がありました。
島の中心部のメインプリズンにあるオーディオツアーが目玉とのこと。
さっそく向かってみます。
オーディオガイド
島内では「Audio Tour」の案内に従って進みます。
船着場から坂道を登った先にあるメインプリズンに到着。
島の大半を占めそうな敷地面積を誇る巨大な建物です。
オーディオガイドは多言語対応であり、嬉しいことに日本語バージョンがありました。
施設の情報に加えて服役していた囚人の感想も多数引用しているため、かなり内容が濃いです。
3階建ての監房の並びはまさしく映画の世界といった雰囲気。
狭い独房は無骨そのもの。
頑丈な鉄格子に遮られた約2メートル四方の部屋は「セルハウス」と呼ばれます。
面会所もありました。
専用の部屋があるわけでもなく、廊下の途中に窓が作られているようなシンプルさ。
アルカトラズ島からの脱出
孤島の大監獄から決死の脱獄を図った囚人たちがいます。
なかでも有名なのがモリスとアングリン兄弟の3人。
夜な夜なスプーンで壁を掘り、1962年6月に脱獄を図りました。
脱出時に使用したダミーの人形と壁の穴を塞ぐハリボテが再現されています。
結局彼らは発見されず、冷たい潮流の中で溺死したと伝えられていますが、真相は闇の中。
「アルカトラズからの脱出」という映画で一部始終が語られています。
アル・カポネ
収監された者の中には世界的に名の知れたスター囚人もいます。
ギャングのボスとして名を挙げたアル・カポネは特に有名。
シカゴで犯罪組織を運営し「暗黒街のボス」と呼ばれた男は、アルカトラズ島内のあちこちで顔を見かけます。
お土産物屋のグッズにも顔が載っています。
扱いがまるで芸能人、あるいは刑務所のマスコットキャラクターのよう。
さらにお土産物屋では元囚人の男性によるサイン会が行われていました。
もはや「アルカトラズ島に収監された」ことが一種のステータスになっている気がします。
廃墟探検
アルカトラズ島の魅力はメインプリズンだけではありません。
島内にはかつて使用されたチャペルや灯台、看守の邸宅など面白いある施設があります。
荒廃した施設群は廃墟マニアにとって嬉しい見どころ。
孤島の大監獄という、世界中でも貴重な観光スポット。
サンフランシスコを訪れたらぜひ行きたいポイントです。