緑の棒が余っている
家庭菜園でよく見かける緑の棒。
「園芸用支柱」または「農業用支柱」という名前があります。
特徴的な突起の形状から「イボ竹」と呼ばれることも。
柵を作ったり、作物のツタを誘導したりと、畑作業には欠かせない道具です。
小さいものは100円ショップでも購入可能で、入手性も経済性も優れています。
基本的に3本や10本のセットで販売されていることが多いです。
とりあえず多めに購入した結果、使いきれずに余ってしまうことも。
そんな余りがちな緑の棒を、今回はDIYに使ってみます。
今回作成するもの
今回作成するのはカップリング。
モータと軸との間の伝達金具のことです。
通常はアルミや樹脂製のものが多いです。
用意したのはこちらの工作用ステッピングモータと送りねじ。
ステッピングモータのシャフトはΦ5(直径5mm)、送りねじはΦ8(直径8mm)です。
この2つを動力伝達するカップリングを、緑の棒で作成します。
旋盤やボール盤といった工作機械を一切用いず、Φ5-Φ8のカップリング作成に挑戦します。
カップリングの加工
園芸用支柱の切り出し
まずは緑の棒を30ミリ程度にグラインダーで切断します。
断面形状は下図のようになっています。
Φ10厚さ1mmのアルミ丸管が緑色の樹脂でコーティングされています。
内径は8mmなので、送りねじ外形と同等。
送りねじ側は止めネジ穴のみ加工することにします。
電動ドリルでの穴加工
モータ側は端部の樹脂で固められた部分に5mmの電動ドリルで穴を空けていきます。
手持ち電動ドリルのため、ちゃんと中心が取れているか怪しいですが、多少の振れは仕方ありません。
とにかく接続できて動けばOKです。
止めネジ用タップ
続いて側面2か所にタップを切ります。
タップとはめねじを切る加工のことです。
結構な負荷がかかる場所なので、タップは大きめのM4です。
切削オイルを垂らしながらタップを折らないように慎重に切ります。
穴加工が終わったら、バリ取りを行い表面を綺麗に整えます。
余っていたM4ビスを接続し、カップリングの完成です。
それなりに立派なカップリングになりました。
完成したカップリング
ステッピングモータと送りねじに合わせてみた様子がこちら。
完璧に接続されています。
ちょっと送りねじ側のΦ8がゆるいのですが、ここは内径加工をしていないので仕方ありません。
止めネジをしっかり締め付けるか、内側に何か巻くかを考えないといけません。
次回、伝達トルクを見ながら考えようと思います。