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電動工具の代名詞「グラインダー」とは
DIYに用いる工具の中でも特に便利なグラインダー。
電動ドライバーと並ぶ重要な電動工具です。
シンプルな構造ながら非常に汎用性が高く、主に3つの役割に貢献します。
切断・研削・研磨の3つです。
- 切断…材料を真っ二つにする
- 研削…材料をえぐり取る
- 研磨…材料の表面をならす
グラインダーは砥石という硬い石を高速回転させる電動工具で、木材はもちろん金属も加工できます。
価格も1万円を切るものが多くお手頃に入手できます。
使い方に慣れておくとDIYの幅が広がるので、ぜひ手に入れておきたいツールといえます。
グラインダーの選び方
グラインダーは用途に応じて多くのサイズがあります。
モーター容量は500~1000W程度、回転数は1万回転前後のものが多いです。
初めてグラインダーを買う場合は容量小さめのものが良いでしょう。
充電式とコンセント式があります。
筆者の愛用グラインダ
私の愛用品はBOSCH(ボッシュ) 性のディスクグラインダー『PWS620-100』です。
容量は620Wと小さめながらもグラインダーとしては十分なパワーであり、コストパフォーマンスに優れた一品です。
充電式だとバッテリー切れが気になったので、コンセント式のものを選びました。
グラインダーの使い方
安全上の注意点
グラインダーは便利な反面、事故のリスクが高い危険な電動工具です。
必ず使用方法を遵守し、安全に用いなくてはいけません。
適切な仕様を守る
グラインダーで最も危険なのは砥石が破損・飛散することです。
砥石を毎分1万回転という超高速回転させるグラインダーは、ひとたび砥石が砕ければ凶器と化します。
砥石には必ず定格回転数が決まっており、1枚ごとに明記されています。
下図の例では左は14,000rpm、右は15,300rpmと記載があります。
私のグラインダーの回転数は11,000rpmですので、2枚とも使用可能です。
砥石には100ミリ、125ミリなど多くのサイズがありますが、必ずグラインダーのサイズと同じ砥石を組み合わせましょう。
また、グラインダーは用途ごとに専用の砥石を用います。
切断砥石は切断のみで、研削や研磨には使用できません。
間違えると砥石が壊れる可能性があるので注意が必要です。
安全保護具を着用する
グラインダー使用時には火花が飛び散ることがあります。
素手や軍手ではなく、皮手袋を両手に着用します。
目を守るための保護メガネも必須です。
すき間から火花が入りにくいゴーグルタイプが良いでしょう。
粉塵が出る場合もあるので防塵マスクも用意します。
服は燃えにくい素材の長袖長ズボンを着用して肌を露出しないようにしましょう。
切断加工の方法
切断加工には専用の切断砥石を用います。
切断時に気を付けるべきことはキックバックという現象です。
切断中に摩擦抵抗が増加して砥石が引っ掛かったように突然グラインダーが持っていかれることがあります。
両手でしっかりと保持し、ゆっくりと切断するようにしましょう。
深く切り込みすぎも禁物です。
加工時に材料がブレると危ないので、クランプで固定しておくと安全です。
先ほど挙げたグラインダーと切断砥石で、実際にステンレス丸棒を切断してみました。
直径15ミリほどの丸棒が、わずか十数秒で真っ二つに切断できました。
切り出した材料は摩擦熱でかなり熱くなっています。
迂闊に触れると火傷の危険があります。
使い慣れれば粗大ごみの解体などにとても便利です。
研削加工の方法
研削は材料を削り出す加工です。
加工方法を変える場合は、砥石の交換が必要です。
付属のレンチで砥石押えナットを取り外し、砥石を付け替えます。
交換後には試運転をして砥石の状態を確認してから使用します。
研削は被削材の種類によってはかなり手間が変わります。
木材であればグラインダーを当てた瞬間からどんどん消滅していきます。
寸法をきちんと確認しながらの作業が必要です。
グラインダーを当てる際は、角度を立て過ぎないようにして側面をなでるように少しずつ研削するのがポイントです。
研磨加工の方法
研磨は材料の表面をきれいにする加工です。
ヤスリの上位互換的なものです。
手作業ではなかなか落とせないしつこいサビも、グラインダーを使った研磨なら一気に落とせます。
ただし削り過ぎることもあるので注意が必要です。
グラインダーはDIYに非常に便利な電動工具ですが、使い方にもそれなりの技術が求められます。
安全で快適なDIYライフを過ごしましょう。