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郡上八幡は地球の不思議がたくさん
こんにちは!ハリボーです。
大自然に育まれた岐阜県は「地学の楽園」とも称されるほど。
代表的なものを3つ挙げるなら、奇岩の宝庫中津川、天然記念物の根尾谷、そして今回紹介する郡上八幡の鍾乳洞です。
もはや「岐阜の地学スポット3選」と呼んで差し支えないでしょう。私が勝手に決めました。
いずれも大自然の迫力を肌で感じることができます。
驚くべきことに郡上市には鍾乳洞が大量に存在するのですが、中でも立体迷路型という珍しい形状の鍾乳洞があります。
地球の不思議を感じることができる希少スポット、『美山鍾乳洞』へ行ってみました。
美山鍾乳洞とは
郡上八幡にある美山鍾乳洞は世界的にも珍しいタテ穴式の鍾乳洞です。
立体迷路型鍾乳洞とも呼ばれ、アップダウンの激しい何層にも展開される特殊な構造を持っています。
その姿はロールプレイングゲーム(RPG)でおなじみのダンジョンそのもの。
アクセス
郡上市八幡町入間にあります。
東海北陸自動車道の郡上八幡インターチェンジより約25分です。
入場料
大人900円でした。
JAF割引が使えました。
注意点
洞窟内は狭くて足元も悪いので、履き慣れた靴があると良いです。
気温は12℃程度で常にひんやりしており、寒さに弱い方は上着があると良さそうです。
リアルダンジョンを探検してみよう
秋晴れの紅葉が美しい季節にやってきました。
美山鍾乳洞周辺は山に囲まれており、紅葉狩りにも適しています。
鍾乳洞は通常のコースとは別に洞窟探検(ケイビング)も可能。
スリルも味わえる人気のアクティビティで、こちらは予約が必要です。
入口から150メートルほど山道を進むと鍾乳洞へのゲートを発見。
いよいよ鍾乳洞に入ります。
これぞ「エリア切り替わりポイント」という雰囲気の扉です。
恥ずかしながら私はRPGのやりすぎかもしれません。
いざ美山鍾乳洞内部へ!
扉の向こうはまさに冒険の舞台。
圧倒的なスケールに思わず言葉を奪われます。
通路や階段は整備されているものの、ほとんどは手を加えられずありのままの姿を残します。
順路はしっかりライトで照らされており、迷う心配はありません。
ところどころでライトの色を変えて異なる雰囲気を出しています。
ピンクに照らされた壁面はまるで紫水晶のよう。
上下アップダウンを繰り返す全長800メートルのルート内には見どころが点在。
そのひとつが「希望の亀」です。
縁起の良い亀そっくりの岩石にはお賽銭がたくさん与えられています。
「希望の亀」「夢のシャンデリア」「真珠の滝」など、見どころのネーミングがやたらとカッコいい。
センスのある方が名付けたのでしょう。
2憶念の時を越えた鍾乳洞
美山鍾乳洞は2億年以上の時を越えて作られた地球の大神秘。
地下水が上から下へゆっくり流れ、石灰岩層を削り出して作られた大迷路です。
石灰岩はサンゴの化石からなる堆積岩。
つまり美山鍾乳洞もかつては海底だった過去を持ちます。
海から100キロも離れた郡上八幡が海に眠っていたなど今では考えられません。
鍾乳洞の神秘のひとつ、「石筍(せきじゅん)」という石のタケノコも必見です。
天井から滴る水が時を重ねてタケノコ状に伸びた洞窟生成物。
数センチのものから1メートルを超えるものまで多種多様な石筍が確認できます。
しれっと「愛のトンネル」があったり恋人の聖地に認定されていたりと、意外に俗世を感じる場所も。
偉大なる大自然の中でも経営面や観光面のリアルが見え隠れします。
出口は見晴らしスポット
約800メートルの道中を歩き終えて出口へ。
20分ほどリアルダンジョンを彷徨った後に太陽の光を見るとなんだか安心します。
前述のように美山鍾乳洞はタテ穴(立体迷路型)の鍾乳洞。
入口は山の中腹あたりだったのですが、洞窟内でかなり登っており出口は山頂付近でした。
西側を見ると標高3,067mの霊峰・御嶽山がハッキリと姿を見せています。
地学好きにはもちろん、RPGが好きな方にも刺さるスポットといえます。
さらに郡上市には美山鍾乳洞の他にも有名な鍾乳洞が3つあります(大滝鍾乳洞、郡上鍾乳洞、縄文鍾乳洞)。
いつかコンプリートしたいと思います。