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こんにちは!ハリボーです。
ものづくりを大きく変えた発明といえば3Dプリンター。
手間暇かけて加工せずとも、データから直接立体モデルが作れるようになりました。
スマホケースやカード入れ、ペン立てや各種オブジェなど、複雑な形状でも容易に生み出すことが可能です。
そんな3Dプリンターは10万円を切るケースが増え、いまや個人でも手の届く時代です。
今回は格安の2万円台3Dプリンター『KP3S』を導入してみました。
格安3Dプリンター『KP3S』とは
購入したのはKINGROON製の3Dプリンター『KP3S』です。
Amazonで購入可能、2万円台と激安です。
上記セット内に最低限必要な部品は全て含まれています。
ただし、消耗品であるフィラメント(3Dプリンターの材料)は試作分程度しか無いので、併せて購入しておくと良いでしょう。
素材はPETG、色はお好みでOKです。
KP3Sの環境構築
こちらが開封直後のKP3Sです。
天板と軸はバラされた状態で、厚みのある梱包材に包まれています。
付属品として各種工具や予備パーツが揃っています。
ニッパー、各種レンチ、試作用フィラメント、交換用ノズルやサーミスタ(温度計)など。
3Dプリンターの組み立て方法
説明書は日本語でわかりやすいです。
中国漢字が混ざっているのはご愛敬。
マニュアルに従って軸を天板に取り付けます。
送りねじなど精密機械も含まれているので、嵌め合いがキツい場合でも無理は厳禁。
一度固定したボルトを緩めるなどして丁寧に組み立てます。
組み立てが完了しました。
動作時は高温になるので、周囲に燃えるものが無い安定した場所に設置します。
ベッドレベリング
続いての作業はレベリング。
ホットベッドの高さを調節し、ノズルとの間隔を定めます。
適切な距離は0.1~0.2ミリで、高すぎても低すぎても印刷が失敗します。
A4用紙が軽く引っかかる程度の距離感を意識し、4隅と中央の5ヵ所を調節。
プラットフォーム下の黄色いナットを回すことで高さが変わります。
KP3Sを実際に使ってみた
組み立てた3Dプリンターを実際に動かしてみます。
3Dテストデータの作成
まずはCADを使ってデータを作成します。
今回用いたのはFreeCADです。
オープンソースの汎用機械系CADとして優秀。
「HARILAB」のロゴが入ったキーホルダーを試作してみます。
モデルが出来上がったら「エクスポート」からSTLファイルで保存。
3Dプリントソフトウェアの使い方
今回用いる3Dプリントソフトウェアは「ULtimaker cura」です。
無料で汎用性の高いスライサーソフトとして人気。
前述のセット内に含まれるSDカード内にインストーラが入っています。
指示に従ってインストールし、「プリンターのプリセット」で『KP3S』を選択。
ここで用意したSTLファイルをドラッグアンドドロップで追加。
自動的にモデルが配置されます。
続いて画面右下の「スライス」を選択。
モデルは輪切りにされ、各段の積層状況が確認できます。
OKであれば「保存」を選択してG-code形式で保存できます。
直接3Dプリンターとケーブルで接続するか、保存したSDカードを3Dプリンターに挿します。
KP3Sで出力開始
ノズルを215度まで予熱して出力準備を整えます。
今回のキーホルダーは約40分かかる見込み。
3Dプリンターのタッチパネルから「Printing」でモデルを選択し、出力開始です。
厚みは最薄部で1ミリ。
ノズル径が0.2ミリですので、5層分です。
たまにフィラメントが粗くなって「もやもや」ができる場合があるので、ピンセットやニッパーで取り除きます。
3D出力結果
印刷開始から約1時間後、キーホルダーが完成しました。
ホットベッドから出力したキーホルダーを剥がします。
この際、金属の鋭いヘラなどで剥がすとホットベッドが傷付き、次回以降の品質に影響してしまいます。
できる限り表面を傷めないよう、ホットベッドを曲げつつ指で慎重に剥がします。
樹脂の糸クズを取り除いて作業完了。
ロゴの入ったキーホルダーができました。
タグとして鞄にぶら下げても良さそうです。
表面に樹脂の肌荒れのようなものはあれど、2万円台のプリンターで製作した品物としては、なかなか優秀ではないでしょうか。
今回は格安3Dプリンター『KP3S』を導入・試作をおこないました。
これから各種DIYを進めていく中で、力強い味方になりそうです。