神聖な2本の滝に出会える関市の【本城山】は登山の魅力が詰まった低山だった

神聖な2本の滝に出会える関市の【本城山】は登山の魅力が詰まった低山だった

なぜ人は山に登るのか?

頂上で食うカップラーメンが美味いからだ。

筆者の友人より

こんにちは!ハリボーです。

私は以前、立山連峰に囲まれた富山県に住んでいました。

富山のシンボルである3,000メートル級の青き山脈は、多くの登山家を魅了したものです。

まだ山の魅力が今一つわからない当時の私。

友人が立山連峰のひとつ「薬師岳」を登ったと聞き、その魅力を尋ねました。

「頂上で食うカップラーメンほど美味いものはない」

なぜ山を登るのか?と問うたところ、上記の回答。

他にも食べ物の選択肢があると思いますが、苦労して辿り着いた先でしか得られない楽しみなのでしょう。

関市の低山を登ってみよう

立山連峰のような高山は、周到な事前準備とトレーニングが求められます。

自分にそこまでの気力はない、、、という方でも楽しめるのが低山です。

低山は主に標高1000メートル以下の日帰り可能な山で、アウトドアブームと共に人気を集めています。

筆者の拠点である岐阜県関市は、安桜山城山など低山に囲まれた場所。

ハイキングにはうってつけの土地といえます。

今回は短距離ながら登山の魅力たっぷりの「本城山(ほんじょうざん)」に挑戦します。

本城山ってどんな山?

関市北部にある本城山は、その名前の通りかつて城が建っていた山。

現在は石垣が残っており、見どころのひとつです。

関市と美濃市の両方からアクセス可能で、豊富な登山ルートから選ぶことが可能です。

アクセス

山頂の位置は美濃市西神野にあるようです。

登山口は多数ありますが、私が選んだのは「八神登山口」です。

「香林寺」付近に登山客向けの駐車場があります。

本城山登山ルートの確認

今回通るルートはこちら。

  1. ①八神登山口(標高120m) → ②神滝
  2. ②神滝 → ③本城山山頂(423m)
  3. ③本城山山頂 → ④白滝
  4. ④白滝 → ①八神登山口

道中で2つの滝と出会えるルートです。

登山装備の確認

低山とはいえ山を舐めてはいけません。

必ず登山前に装備を確認します。

付近にコンビニはないので、関下有知エリアなどで用意しておくと良いでしょう。

最低限必要なもの

  • トレッキングシューズ
  • 長ズボン
  • 汗拭きタオル
  • 虫よけスプレー
  • 飲み物

あると便利なもの

  • レインウェア
  • 手袋

特に「神滝」に行くなら上記装備はもちろん、クライミング技術も求められます。(一部迂回可能)

本城山を歩いてみた

八神登山口から神滝へ

出発地点となる八神登山口は「香林寺」のすぐ奥です。

トイレは香林寺にしかないので、済ませておくと良いでしょう。

何気にこのお寺も広々としており魅力的です。

じっくり回るのも楽しそうですが、体力を温存し先を急ぎます。

八神登山口にある登山専用駐車場に到着。

この日は他に誰もいませんでした。

簡易登山マップが配布されていたり、登山杖のシェアがあったりと、設備が素晴らしい。

せっかくなので私も登山杖を一本拝借します。

準備が整ったら駐車場の向かい側にある登山口へ。

「頂上まで1350m」と表示されています。

電気柵の隙間からスタート。

まるで私有地のような雰囲気で一瞬戸惑いましたが、これが正規ルートです。

山道に入るとフカフカした地面が気持ち良いです。

「頂上まで〇m」の看板が多数設置されており、迷う心配もありません。

20分ほど歩くと「かえる岩」を発見。

確かにカエルっぽい。そして巨大。

「かえる岩」を越えるとルートの中間地点に到着。

頂上まで残り674mです。

勾配もさほどないので、体力も充分残っており、ここまで順調です。

本城山のキツいのはここから。

中間地点の少し奥から、「神滝」を通るルートと、迂回して頂上へ向かうルートに分岐します。

「神滝」ルートは「崖挑戦コース」とも呼ばれ、かなりハード

安易に通らないよう、充分な注意喚起の看板が立っています。

装備や残存体力を再度確認し、いざ神滝へ。

クライミングの基本・三点接地を遵守して登ります。

45度は軽く越える急斜面に加え、湿地帯のため足元がよく滑ります。

写真は撮る余裕がなく、持ってきた登山杖は折れました。

ちゃんと返却できずに申し訳ありません。

息を切らしながらも神滝へ到着。

全貌が見えないほど巨大な岩肌に囲まれたエリア。

糸を引くような滝が多数流れています。

もう少し寒い時期であれば、氷柱が綺麗に揃っていたかもしれません。

それでも、ひしひしと感じる神々しさはまさにパワースポットです。

神滝から本城山山頂へ

続いて本城山山頂を目指します。

神滝周辺の崖と湿地の危険エリアから抜けるまでは、集中力のキープが必要です。

足元が落ち着き、普通の登山道に戻った直後に「石垣跡」への分岐を発見。

「小野城」の歴史を感じるために寄り道します。

石垣跡は絶景スポットになっていました。

眼下に広がる美しい山々、手前にはゴルフ場が。

あまりの気持ち良さに「ファイトいっぱつ!」と叫んでみたら、すぐ近くに登山客がいてビックリされました。

ここまで全く人と会わなかったので、油断していました。恥ずかしい。

石垣跡を越えると頂上はすぐそこです。

本城山山頂、標高423m地点に到達しました。

本城山頂上にそびえ立つのは「祈りの岩」です。

巨岩はそのまま崖に繋がっており、天然の眺望デッキになっています。

ロープなどは無いので、岸壁に座るときは充分の注意が必要です。

関市の街並みを味わいつつランチタイム。

「頂上で食うカップラーメンは最高」と友人に教わりましたが、水やコンロの持参が面倒で断念しました。

結局用意したのはドラッグストアで一個78円の格安おにぎり。

絶景と疲労感のおかげで、居酒屋のシメに食べる300円おにぎりレベルの味がしました。(完全に主観です)

眼下には関市役所や中濃病院などの建物が肉眼で確認できます。

本城山山頂から白滝へ

続いて本城山の誇るもう一本の滝、「白滝」へ向かいます。

5分ほど登ってきた道を引き返し、神滝への分岐点をスルーして東方面へ。

人があまり通らないルートなのか、倒木などで少し道がわかりにくい印象です。

主要な分岐点には丁寧過ぎるほどの看板が立っているのが素晴らしい。

「白滝まで130m」の看板を発見しました。

白滝の滝壺へは急斜面を下る必要があります。

落ち葉がかなり滑りやすいので、ロープを掴みつつ三点接地を守ります。

本城山山頂から10分ほどで白滝に到着。

神滝と比較しても水量が多く、周囲には爽やかなミストが舞っています。

白滝から東方面に1時間ほど歩くと「高澤観音」に繋がっています。

体力に自信のある方は行ってみると良いでしょう。

この日は白滝を最終目的地とし、八神登山口まで引き返しました。

下山ルートは30分足らずで楽に下れますが、所々崖があるのでスピード出し過ぎに注意が必要。

本城山は短距離ルートの低山ながら、登山の楽しさがギュッと詰まった面白い山です。

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